エスティローダーは、千九百四十六年ニューヨークで誕生した化粧品・スキンケア用品・ヘアケア用品・香水の世界的なメーカーだ。社名にもなったエスティ・ローダーと伯父のジョーゼフ・ローダーによって創設された。皮膚科学の専門家であるジョーゼフ・ローダーが、自ら開発したクリームの営業・販売を、エスティに任せたのだ。エスティの的確なアドバイスと高品質が高く評価され、多くの顧客の信頼を得てエスティローダー・ブランドが誕生したのだ。エスティ・ローダーは「美しい女性とは、つねに自然で健康的でつややかな肌を持っていなければならない。健康とは肉体的健康と精神的健康の両方をいう」と言う。女性の美しさは外面だけでなく、内面からもつくられることを説き続け、彼女が世に送り出した製品は数多くの女性に支持されてきた。アメリカで成長を続け、千九百六十年には、ついにロンドンのハロッズ百貨店に出店し世界に事業を展開し始める。翌年にはさらにアジア圏に進出をはたし、香港にも支部ができた。千九百六十四年には男性化粧品も手がける。現在傘下のブランドは十八もある。エスティローダー社はピンクリボン運動という、社会貢献活動もしている。これは乳がん検診を呼びかけるキャンペーンだ。「女性の美しさを外からだけでなく、精神面でも支援したい」という気持ちを込めて、シニアヴァイスプレジデントのエヴリン ローダーが、千九百九十三年にアメリカで「乳がん研究基金」を設立し、始めた。胸もとにピンクのリボンをつけることにより、自己検診と定期検診の大切さをアピールし、女性たちにもっと乳がんに対する認識を促すことを目的とした活動だ。全国の各ブランドカウンター及びあけぼの会協賛病院約四百で、乳がん月間である十月の一ヶ月間、ピンクリボンや自己検診カードを配布する。またピンクリボン運動のアピール活動の一つとして、二千年から「グローバル ランドマークイルミネーション」を開始した。世界四十ヶ国以上の都市のシンボル的な建物などを、同時期にピンクにライトアップするというイベントだ。「乳がんの正しい知識と早期発見の大切さを世界中の女性たちに広くアピールする」願いをこめて行われる。日本では東京タワーのライトアップが毎年話題を呼んでいる。またキャンペーン期間中、ピンクリボン限定製品を発売し、収益の一部を「あけぼの会」へ寄付している。あけぼの会は、乳がんを克服したアメリカの女性たちの呼びかけで始まった「乳がん早期発見啓発キャンペーン」に賛同して千九百九十四年よりキャンペーンを推進してきた。同会は、ご自身も乳がんを経験したワット隆子さんが設立した、乳がん患者への支援活動を続けるグループだ。その実績はすでに世界的にも高く評価されている。エスティローダー・グループは、日本の「あけぼの会」の活動を積極的に支援している。


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